子育て真っただ中、親の介護は遠い未来と思っていませんか?
しかし、最近はダブルケアの悩みを持つ人が増加しています。
ダブルケアという言葉を聞く機会も多くなってきたのではないでしょうか?
子育て中の日々の中、突然親が要介護になったら、、、
この記事では、子育てと介護の両立、ダブルケアの問題点やその対処方法について調査していきます
ダブルケアとは

ダブルケアとは、子育てに親の介護が重なることです。
一般的に、子どものケアと親のケアの両方の負担を担う状態になることを指します。
晩婚化が進む現代では、子育てと介護が重なるダブルケアは決して少ない問題ではありません。
事実、35歳以上で出産した人の半数がダブルケアの問題を抱えているという調査もあります。
平成28年内閣府の育児と介護のダブルケアの実態に関する調査によると、ダブルケアの問題に直面している人は全国で約25万3000人、そしてダブルケア当事者の約8割が男女ともに30代~40代の働き盛りの世代です。
また、子育てと介護のダブルケアの当事者になった人は、10人に1人が離職しています。
平均寿命と健康寿命
現在の日本人の平均寿命と健康寿命を比べてみます。
平均寿命 | 健康寿命 | |
男性 | 80.21歳 | 71.19歳 |
女性 | 86.61歳 | 74.21歳 |
日本人の平均寿命は年々伸びていますが、寿命と健康に生きていられるのか?とはまた別の問題となります。
表から見ると、平均寿命を迎えるまでに男性では9年、女性では12年もの間、何らかの介護が必要になる可能性があるということです。
ダブルケアの問題点

子育てと介護、ダブルケアをする上での問題点は沢山あります。
ダブルケアの主な問題点を調査しました。
- 介護と育児の両立
- 辛さに気づかない、周りの理解がない
- 金銭的問題
- 女性の負担が大きい
- 心理的負担
詳しく解説していきます。
ダブルケアの問題点①介護と育児の両立
ダブルケアは介護と育児の両方の悩みを抱えることになります。
どちらか一方でも大変なことなのにそれを同時進行ですから、それはもう大変です。
身体の疲れはもちろん、精神的な負担も相当なものになります。
ダブルケアの問題点②辛さに気づかない、周りの理解がない
ダブルケア自体は昔からありましたが、それほど多いケースではありませんでした。
家族介護は、家庭内の問題という意識が高く、同じ状況の人と出会うことも少ないため共感しあえる仲間が出来辛いのも問題です。
また、当事者である介護者自身が当たり前のことをやっていると考えてしまい辛さを外に出しにくいという危険性もあります。
ダブルケアの問題点③金銭的問題
ダブルケアの状態で仕事を継続する事は容易ではありません。
ダブルケアによって離職する人も多いです。
要介護の親に資産がない場合、育児と介護のダブルの費用がかかってきます。
子育て真っただ中での介護は、金銭面も大きな負担です。
ダブルケアの問題点④女性の負担が大きい
男性の育休など昔よりは意識も変わってきてはいますが、【育児+介護】はやはりまだまだ女性に負担がかかりがちです。
過程を維持していくうえで、夫婦が完全に正社員同士で【家事・育児・介護】を負担し合うということはとても難しく、家庭内だけで解決するには無理のある問題です。
育児だけでも大変なので、それに介護が追加されるとなるとかなりの負担になるのは当たり前ですよね。
ダブルケアの問題点⑤心理的負担
ダブルケアは介護と育児の両方の悩みを抱えることになります。
どちらか一方でも大変なことなのにそれを同時進行ですから、それはもう大変です。
身体の疲れはもちろん、精神的な負担も相当なものになります。
ダブルケアの問題への対処方法

ダブルケアは決して他人ごとではありません。
若くして出産したとしても、突然の介護がはじまることもあります。
ダブルケアの問題に直面した時、どう対処すればいいのかご紹介します。
- 外部にダブルケアであることを伝える・頼る
- 家族で共有する
- 金銭面の見通しをたてる
ダブルケアの対処方法①外部にダブルケアであることを伝える・頼る
ダブルケアであることを周囲に伝えることは大切です。
ダブルケアは当たり前にこなせる家族の問題ではありません。
まずは地域包括支援センターで相談し、ケアマネージャーと繋いでもらいましょう。
地域包括支援センターでまずはどんな支援を受けることが出来るのか、どんな支援を必要としているのかを相談しながら考えていきます。
子育ての面では、乳児の場合一時保育の登録をしておくと通院などで預ける必要がある時に利用できると安心です。
幼稚園、小学生以上の場合は園や学校に家庭の事情を話しておくと良いでしょう。
精神面の問題も外部と連携をとることで、心の余裕に繋がります。
SNSなどのコミュニティでで同じようにダブルケアをしている人と繋がることもおすすめです。
ダブルケアの対処方法②家族で共有する
ダブルケアは1人に負担をかけるには大きすぎる問題です。
急に介護の必要が出てくることもありますが、出来れば早いうちに介護が必要になった場合どうするか?
を話し合っておきましょう。
既に、育児と介護のダブルケア状態になっている人は遠慮せずに
- どういう所が大変か
- 何をすればいいのか
- どのように役割分担するか
家族でしっかりと話し合うことは大切です。
家庭内で介護するという選択だけでなく、施設利用するという選択も視野にいれておくと良いと思います。
ダブルケアでは絶対に1人に負担が偏らないように協力しましょう。
ダブルケアの対処法③金銭面の見通しをたてる
子育てと介護の両立はお金の問題も大きいです。
愛情だけでは子は育ちませんし介護も難しくなります。
お金がなければ心に余裕もなくなります。
介護が必要な親の年金額や資産を把握しておくことはとても大切です。
親子でもお金の話は、、と後回ししてはいけません。
介護サービスを利用する際には、介護保険内で利用できるようにケアマネに相談することが出来ます。
子育てにかかるお金、介護にかかるお金を1度しっかり洗い出すことが大切です。
どうしても、お金がない働けないという場合は家庭内だけで抱え込まずに、まずは行政に相談しましょう。
まとめ
この記事では、子育てと介護の両立、ダブルケアの問題点やその対処方法について調査してきました。
育児と介護を同時進行するダブルケアはとても大変なことです。
頼れるところには頼りましょう。
親の老いは大多数の人が経験し、いずれ直面する問題です。
子育てと介護のダブルケアをしている人は、現代では珍しくはないのです。
1人でなんとかしようと頑張っていると、その環境が大変だということにも気付きにくくなります。
いきなりリアルで相談するのが難しいという人はSNSで愚痴ることから始めてみませんか?
他人ごとではない、ダブルケアはリアルです。