福岡市内の小学校で、学校から家庭への連絡メール(あんしんメール)より、【ワクチン治験募集のお知らせ】について各家庭へメールが送信されていたことが発覚し問題になっています。
子どもが対象の治験のお知らせを学校を通して各家庭に連絡することに問題はないのでしょうか?
何に対するワクチンの治験なのかも気になります。
SNSではどのような意見があるでしょうか?
この記事では、小学校から届いたワクチン治験の案内に問題はないのか?SNSで世間の声についても調査していきます。
小学校からのワクチン治験のお知らせ

安心メール協力事業者 株式会社UNICSよりご案内があり ます。 詳しくは下記をご覧ください。 ●●小安心メール提供会社 株式会社テクノミックス 1年生〜5年生の保護者の皆さまへ 株式会社UNICS(ユニックス)と申します。 弊社では現在、5歳〜11歳のお子さまを対象とした感染症予防ワクチンの臨床試験の参加者を募集しております。 臨床試験とは、ワクチンやお薬等の医薬品が厚労省に認可されるために必ず実施されるプロセスであり、安全性と効果が充分に検証された上で実施されます。 弊社は、医療ボランティア様と、医療機関の橋渡しをすることを主たる業務とし、これまで様々な臨床試験に携わって参りました。 今回はお子さまを対象とした臨床試験ということもあり、この場をお借りして皆さまへご案内させていただいており ます。 一人でも多くの方にご理解、ご協力いただけることを心待ちにしております。 試験の概要については下記の詳細をご覧ください。 【主な概要】 ・対象年齢:5歳~11歳 8回程度の通院(1院あたり2~3時間) ・参加期間:約1年間 ・福岡市東区若宮または古賀市舞の里周辺の医療機関 負担軽減費として1通院あたり15,000円程度(交通費 込み)のお支払いをさせて頂きます。
小学校から届いた治験募集メール
治験ってなに?
安全な薬を販売するためには、厚生労働省の承認が必ず必要です。
承認を受けるためには、その薬が安全であるというデータが必要となります。
そのデータを集めるための取り組みが治験(臨床試験)です。
ワクチン治験の詳細は?
治験内容 | 感染症予防ワクチンの臨床試験(新型コロナウイルス感染症) |
対象者 | 5歳〜11歳の子ども |
参加期間 | 約1年間 |
通院回数 | 8回程度の通院(1院あたり2~3時間) |
謝礼(負担軽減費) | 1通院あたり15,000円程度(交通費 込み) |
参加条件 | ・5~11歳 ・新型コロナウイルスワクチン2回接種済み ・過去3ヶ月以内にシンガタコロナウイルスに感染していない ・保護者による電子日誌の入力が可能 ・実施医療機関に通院が可能 |
運営会社情報
- 運営会社:株式会社UNICS(ユニックス)
- 所在地:〒108-0074 東京都港区高輪 4-24-58-2F
- HP:健活モニター
- 問い合わせ:0120₋927₋637(受付時間9:00~17:00(日・祝を除く)
配布された地域は?
調査したところ、子どもを対象とした治験のお知らせが届いたのは福岡市内だけではないようです。

どこの地域でお知らせされてるの?
福岡市・太宰府市・古賀市・糸島市・筑紫野市
実施医療機関
- 福岡市中央区
- 福岡市西区
- 福岡市東区
- 福岡市城南区
- 太宰府市
- 糸島市
- 古賀市
子どもへの治験、学校からお知らせするのは問題?


学校から保護者あてに子どもの治験に関する連絡をすることは具体的に何が問題なのでしょうか?
- 学校からの連絡だと安心感をもってしまう。
- 学校がすすめるものだと誤解されてしまう。
- 安全の確認は出来ているのでデメリットはないと認識してしまう。
普段、信頼して子どもを通わせている小学校からの連絡メール(あんしんメール)だからこそ、治験に対する認識が甘くなってしまう危険があります。
治験は、有効で安全な薬を世の中に提供するために必要なデータ収集のために必要です。
治験を希望する人は、案内を見てボランティアとして治験に協力します。
あくまで本人の意思が重要であり、治験はボランティアなのです。
しかし、子どもへの治験となると話は変わりますよね。
より、確実に慎重に本人の意思を確認する必要があります。
治験はあくまでボランティアですが、今回の案内では負担軽減費として毎回の通院に15000円が支払われます。
15000×8回=120000
12万円は一般家庭において大きな金額です。
学校から案内された治験だし…と、負担軽減費に目がくらんだ親が子どもの意思を誘導してしまったらどうなるのでしょうか?
経済的に不安定な家庭も多い中、学校が各家庭に子どもへの治験を案内することはリスクが大きいのではないでしょうか?
学校は関与していない?
小学校から保護者へ治験のメールに関する問い合わせへの返答があったようです。
令和2年7月29日(土)、本校が利用している安心メールにて協力事業者(株)UNICSより「感染症予防ワクチンの臨床試験の参加者募集」の案内メールが配信されましたが、このことにつきましては、メール事業者の運営上の仕組みとして配信されたものであり、学校や教育委員会は関与しておりません。
したがって、学校や教育委員会は「感染症予防ワクチンの臨床試験の参加者募集」を推奨しているものではありません。
教育委員会からの通知文
学校が利用しているメール事業者の運営上の仕組みから配信されたものであり、あくまで学校や教育委員会は関与していないという内容でした。
しかし、学校に通う生徒、保護者の大切な連絡先。
いくら業者の仕組みだからといって、勝手にメールを送り付けて許されるものでしょうか?
保護者のスマホには学校からのメールとして通知されます。
関与していないの1言で片付けていい問題なのか、大きな疑問が残ります。
*2023年7月30日(月)多くの問い合わせがあったようで、上記の治験については中止が決定されました。
SNSでの世間の声は?
子どもが対象の治験の案内が小学校から配布されたことに対する世間の声を調査しました。
学校・教育委員会への不信感を持つ人も少なくないようです。
学校から治験の案内が来ることに恐怖を感じる人もいました。
やはり、子どもが対象ということで強い警戒心を感じます。
まとめ
この記事では、小学校から届いたワクチン治験の案内に問題はないのか?SNSで世間の声についても調査してきました。
治験は薬のデータ収集のために、必要です。
しかし、子どもの知育について学校から保護者に連絡し募集するということには、やはり否定的な意見をもつ人が多いことがわかりました。
治験は、本人の意思が重要なボランティアです。
学校からの一斉連絡メールで治験のお知らせは、やはり問題だと感じます。
*2023年7月30日(月)多くの問い合わせがあったようで、上記の治験については中止が決定されました。